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かねてからアルコールとがんの関係性については、さまざまな研究結果や論文等が発表されていましたが、このほど「米国臨床腫瘍学会」という医学界でも権威ある学会がアルコールは発がん物質である」として飲酒の見直しを提言、大きな話題となっています。がん予防のためには完全に禁酒するしかないのでしょうか。

 

アルコールに発がん作用があることは、30年ほど前から、発がん物質についての研究を行っている権威ある国際機関が報告しています。その国際機関は、アルコールを人間に対する確実な発がん物質と認定しています。

 

しかしながら、この事実は、多くの医学会からほとんど無視されていました。そのために、一般の人々のなかで、その事実が知るひとは少なかったのです。そのような背景があったので、米国臨床腫瘍学会の提言は画期的なものでした。欧米の多くのメディアはこのことを取り上げましたが、日本のメディアで取り上げるところはあまりありませんでした。

 

英国のがん研究所は、アルコールとの関係が特に指摘されているがんの種類として、口腔がん、咽頭がん、食道がん、乳がん、肝臓がん、大腸がんを挙げている。そのリスクは、ワインやビール、蒸留酒などアルコールの種類とは無関係で、飲む量についても

がんに関しては安全な飲酒量などない

と断言している。ただし、英国には政府が定めた飲酒のガイドラインがあり、ここで規定している量以下であればリスクは低くなる、とがん研究所は述べている。

 

アルコールが発がんをきたす機序として、その代謝物であるセトアルデヒドの作用

が疑われています。日本人ではアセトアルデヒドを分解する酵素の活性が弱いひとがいますが、そのような人々では食道がんなどのリスクが高くなっています。お酒を飲んだら顔がすぐに紅くなる人は注意しましょう。また、そのような人にはお酒を無理に勧めないようにしましょう。

 

私の若い頃は乳がんになった方は還暦過ぎた方が多かったような気がしますが、最近低年齢化しているのは、飲酒が関係しているのでしょうか?

 

年末年始にかけてアルコールを摂取する機会が増加しますが、深酒は絶対されない方が良いと思います。

 

令和元年 12月10日 顧問  藤田 泰志